Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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あごじゅうろうとりものちょう

顎十郎捕物帳

久生 十蘭

Lee 顎十郎捕物帳 (あごじゅうろうとりものちょう) de 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 21.327 caracteres · 43 pantallas

Aozora Bunko

……そして、また、小田原町のとんび凧が下廻る烏凧ばかりねらうのも、じつにそのせいなんです」

藤波は、さすがに我を折って、

「いや、これはどうもなかなかのご明察」

顎十郎はかくべつ手柄顔もせず、

「論より証拠、ひとつ、分捕ってその実体をお目にかけますかな」

自分のからす凧を手ぢかの金座の烏凧のほうへむけて行き、雁木にからませてグイと引っきり、スルスルと手もとへひきよせ、つかんで来た烏凧の竹の骨を両手でへしおると、竹の骨のなかでキラリと光った黄金色の細い線。……小判を純金に吹きわけて、金の針金にして凧の竹骨のなかに忍ばせてあった。

顎十郎は、へへん、と笑って、

「……さあ、藤波さん、早く行って小田原町のとんびをみんな召捕っておしまいなさい。早くしないと、空へ逃げてしまいますぜ。……それから、金蔵方の石井宇蔵、ほかに吹屋の棟梁がひとり……」