Clásicos japoneses con furigana
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ふううのばんのこぞうさん
風雨の晩の小僧さん
小川 未明
Lee 風雨の晩の小僧さん (ふううのばんのこぞうさん) de 小川 未明 (おがわみめい) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 5030 caracteres · 10 pantallas
」
お母さんの、こういっていられる言葉を聞くと、
「オーバーシューズが、できてきたのだわ。」と、かね子は、すぐに走って、お母さんのところへいきました。
「かね子、この雨風の中を持ってきてくださったのだよ。」
お母さんは、くつ屋の小僧さんに対して、心からねぎらっていられました。かね子は、いままで不平がましいことをいったのが、なんだか気恥ずかしく感じられて、顔を赤らめました。しかし、さすがに喜びを禁じられなかったのです。そして、そこに、やっと十二、三の少年が、ぬれねずみになって立っているのを見ると、目頭が熱くなりました。軒燈の火が、マントを照らして、流れ落ちるしずくが光っています。
「お足に合いますでしょうか?」と、ふろしきを解いて、オーバーシューズを出して、少年はいいました。
「そうですね、だいじょうぶでしょう。かね子、ちょっとくつに合うか、当ててごらんなさい。」と、お母さんは、おっしゃいました。
かね子は、玄関わきの戸だなを開けて、くつを取り出しました。そして、オーバーシューズをはめてみますと、すこし小さいようです。
「どれ、私にお見せなさい。」と、お母さんは、かね子の手からオーバーシューズを受け取って、みずからくつにはかせようとしましたが、やはり小さくて入らないのでした。