Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

ja-reading.com

Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.

なるとひちょう

鳴門秘帖(一)

吉川 英治

Lee 鳴門秘帖(一) (なるとひちょう) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 262.100 caracteres · 523 pantallas

Aozora Bunko

すでに、お千絵とお綱の恋人である法月弦之丞は、東海道八ツ山口から、あすは、江戸に入るという周馬の話。

その弦之丞を狙い打つため、あとを追ってきた蜂須賀家の刺客天堂一角も、同時に江戸入りをするであろう。

一歩、かれが江戸へ入れば、そこには、周馬、お十夜などの毒刃が伏せてあり、うしろには、天堂一角の虚をつけ狙う殺刀がある。

物慾の争奪、血刀の乱舞、恋と恋の生々しい争い――それらの悪気をふくんだ険しい嵐の前兆が、今や、どこからとなくソヨソヨと、江戸の近くへ見舞ってきた。目明し万吉、かれの神経が、この模様を、敏くも感じているかどうか?

女スリの指一本。

かくも、怖ろしい葛藤と、果て知れぬ修羅を現じてきてしまった。この禍いの元が、おのれの罪と知った日に、見返りお綱は、どう変るだろう?

あえていう。鳴門秘帖の眼目とする狂瀾は、これから本題に入るのである。

さて、お綱は、匕首に懸命をこめた。

「おしゃべりの間」の暗闇に立って、かれは一心不乱に、欅の厚みをえぐッて行く。

ザクリ、ザクリッと木屑が散る! 一分二分ずつ、隣とそことの境が削りとられてゆき、近づいてゆくのだ。