Clásicos japoneses con furigana
ja-reading.com
Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.
おぎん
おぎん
Lee おぎん de Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 5235 caracteres · 11 pantallas
おぎんは井戸端の無花果のかげに、大きい三日月を仰ぎながら、しばしば熱心に祈祷を凝らした。この垂れ髪の童女の祈祷は、こう云う簡単なものなのである。
「憐みのおん母、おん身におん礼をなし奉る。流人となれるえわの子供、おん身に叫びをなし奉る。あわれこの涙の谷に、柔軟のおん眼をめぐらさせ給え。あんめい。」
するとある年のなたら(降誕祭)の夜、悪魔は何人かの役人と一しょに、突然孫七の家へはいって来た。孫七の家には大きな囲炉裡に「お伽の焚き物」の火が燃えさかっている。それから煤びた壁の上にも、今夜だけは十字架が祭ってある。最後に後ろの牛小屋へ行けば、ぜすす様の産湯のために、飼桶に水が湛えられている。役人は互に頷き合いながら、孫七夫婦に縄をかけた。おぎんも同時に括り上げられた。しかし彼等は三人とも、全然悪びれる気色はなかった。霊魂の助かりのためならば、いかなる責苦も覚悟である。おん主は必ず我等のために、御加護を賜わるのに違いない。第一なたらの夜に捕われたと云うのは、天寵の厚い証拠ではないか? 彼等は皆云い合せたように、こう確信していたのである。役人は彼等を縛めた後、代官の屋敷へ引き立てて行った。