Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

ja-reading.com

Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.

さぶ

さぶ

山本 周五郎

Lee さぶ de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 210.521 caracteres · 415 pantallas

Aozora Bunko

「いやだわ、うちの人だなんて」

「いやだわ、うちの人だなんて」おのぶは口まねをし、それからまたおすえを睨んで云った、「――頬っぺたが火事よ」

その日は四月七日。北町奉行の仮牢から出された栄二を、さぶとおすえが引き取って来たところであった。栄二は仮牢に七日いた。石川島からは「再吟味」ということで差し戻されたが、吟味らしいことはなにもなく、五日のあいだ仮牢に入れられたあと、与力の青木又左衛門に呼出されて、自宅へ帰る気があるかときかれた。

――下谷坂本二丁目の家主源助とさぶがいっしょに来て、そのほうを引き取りたいと願い出た、住居も借り、しょうばいの手掛りもついたという、奉行所としても、そのほうは帰宅すべきだと思うが、どうか。

又左衛門はそう云った。自分がこの町奉行所にいることを、さぶがどうして知ったかは疑うまでもない。さぶは栄二のゆくえを捜すうちに、町廻りの青木功之進と会い、助力を頼んだという。又左衛門は功之進の一族であり、栄二のことではつねに功之進と連絡があったようだ。しぜん石川島から町奉行へ移されたことも、さぶにはすぐ知らせがいったに相違ない。――それにしても、寄場の出来事についての再吟味はどうなるのか、どんなに岡安喜兵衛が奔走しても、あの傷害の現場は部屋の者たちが見ていたのだから、このまま沙汰なしで済ませる