Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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アンドロギュノスのちすじ

アンドロギュノスの裔

渡辺 温

Lee アンドロギュノスの裔 (アンドロギュノスのちすじ) de 渡辺 温 (わたなべおん) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 129.168 caracteres · 267 pantallas

Aozora Bunko

……』

こう云う葛飾の弁明には『偽を申し立てた要心深さ――若しくは、臆病さ』に就いて裁判官を納得させるのに充分なものがなかったらしい。

ピストルに犯人が指紋をのこさなかったのも、その位に要心深い人間であってみれば当然である――と役人は述べた。

そして葛飾は幾年かの懲役を云い渡された。

7

美代子はたった一人取りのこされて、その広い淋し過ぎる家で、蒼ざめた不吉な追憶と一緒に暮さなければならなかった。

葛飾の罪が決定してから一月も経った頃、美代子はやはり画室の中で縊れて死んだ。

今度は――遺書があった。裁判官へ宛ててある。

『……小野潤平を殺したのは私でございます。

あの晩、小野は酔って帰って来まして、私に一緒に逃げてくれと申しました。そして私がそれをはねつけますと、いきなりポケットからピストルを出して、自分の頭を狙ってみせました。私は吃驚してその手に飛びついて、ピストルを※(「てへん+宛」、第3水準1-84-80)ぎ取ろうとしました。ところが、私はあやまって引金に指をかけてしまったのでございます……』

『私は恐しい人殺しの罪を免れるために、ピストルを小野さんの手に握らせました。