Clásicos japoneses con furigana
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きなだむら
ゼーロン・淡雪 他十一篇
牧野 信一
Lee ゼーロン・淡雪 他十一篇 (きなだむら) de 牧野 信一 (まきのしんいち) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 27.321 caracteres · 54 pantallas
何故なら僕は常々所有の物資に関してはおそらく恬淡げな高言を持って彼らに接していたからである。
「何ぼなんだって、この身装でこれから俺は毎日を送らなければならないなんて……」
「皆さん。」
と七郎丸がいい放った。「安心して下さい、マキノ君は今夜は常規を外れた或る歓喜に酔っているがために、思わずも感情が不思議な処へ外れてしまったんです。彼ばかりとはいいません、この私も――」
「七郎丸さん、あなたもお酒を飲む人なの?」
「そんなことは……」
と彼はそれとなくおしのけて、「七郎丸」に関するゆくたてを熱弁をもって吹聴した。
「御覧なさい。船は既にあの通りの花々しさを持って造られつつあります。『七郎丸』が海上に浮び出ると同時に、諸君は、これまでの共和生活を挙げてわれらの船の上に移して下さい。」
この演説を聞くと、一同の失業者連は手に手に携えているものを思わず高くさしあげて、
「嬉しいな!」
と叫んだ。
「はじめて解った。うちの人が、あんなことぐらいで悲しんだりするなどというわけはないと思っていたんですよ。」
と妻は胸を撫でおろしながら僕の傍らに駆け寄って、
「その恰好はあなたにとても好く似合うわよ。