Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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ノンシャランどうちゅうき

ノンシャラン道中記

久生 十蘭

Lee ノンシャラン道中記 (ノンシャランどうちゅうき) de 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 13.682 caracteres · 27 pantallas

Aozora Bunko

さて、席も定まり、しかるべき飲料もおのおのの体内に適宜に浸潤したと思われるころ、タヌは立ち上がっていよいよ開会を宣言することになった。

タヌ「満堂の紳士諸君。今晩の会議の目的は、だいたいもうガイヤアル君から聞かれたことでしょうが、こうして、諸君にお集まりを願ったというのは、諸君の智慧を拝借して、モン・ブラン登山の、嶄新奇抜な方法を発見したいためなんです。しかし、ちょっとお断りしておきますが、ボク達は、モン・ブランなんて、山だともなんとも思っていないんだよ。ボク達はガイヤアル君という足手まといがあったので、とうとう目的を遂げずに降りて来たけど本気で登ろうと思ったらだね、モン・ブランだろうがモン・ルウジュだろうが、お茶の子サイサイなのよ。ちょっと断わっておくわ。そこでだね、……いいですか、これからが肝心なところだよ。……そこでボクは一昨日の体験によって、つらつら考えたのよ。この文明開化の世の中にだね、ラ・コートから、頂上まで、わずか八粁か十粁の道中に二日もかかって、おまけによちよちと四本の手足を使って這い廻るなんてのは進化の逆行だわよ。……文明のチジョクだよ。