Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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ボロやのしゅんじゅう

ボロ家の春秋

梅崎 春生

Lee ボロ家の春秋 (ボロやのしゅんじゅう) de 梅崎 春生 (うめざきはるお) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 129.411 caracteres · 263 pantallas

Aozora Bunko

何の木だねと聞くと、枸杞だと言う。彼の言によると絶大と言ってもいいほど栄養のある植物だそうで、彼はそれをオヒタシにしたり、飯にたきこんだり、乾かしてお茶みたいにして飲んでいます。いつかそのクコ茶を馳走になったが、あまり旨いものではなかったようです。一体に野呂の食事は禅坊主のそれに似ていて、質素極まるものです。最低の栄養さえ摂ればいいという具合なのです。ところがある夜食で、彼があまりにも質素なものを食べていたので、

「も少し脂肪分でも摂ったらどうだね」

とからかったところ、彼は憤然として、自分のこの食生活は、かのゲイロード・ハウザー博士の所論にヒントを得て、自分流に考案した日本式栄養食なのだとタンカを切りました。

「僕はこれでも信念を持ってやっているんだぞ。君如きは知るまいが、脂肪は人類の大敵だっ!」

ところがこの野呂が、あの日タロコ亭の中華料理を、旨い旨いとむさぼり食ったんですから笑わせます。信念もクソもない、ただの経済食に過ぎません。つまり単純なケチンボ精神から出たものなのです。

畠のことだってそうです。野呂はその二十坪余りの畠にさまざまな野菜を栽培しましたが、素人菜園にしてはかなり上成績で、彼は毎日それを摘んでは食べている。