Clásicos japoneses con furigana
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マクシム・ゴーリキイのでんき
マクシム・ゴーリキイの伝記
宮本 百合子
Lee マクシム・ゴーリキイの伝記 (マクシム・ゴーリキイのでんき) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 60.543 caracteres · 120 pantallas
パンコフ、ククーシュキンそのほか十人ばかりの者が駆けつけたとき、商人クジミンは勿体らしく云い出した。
「ミハイロ・アントーノフ。お前は賢い男だから、火事が百姓を気狂いにする位のことは、分っているだろう……」
ロマーシは、焼けのこったものを皆パンコフが新しく出そうとしている店へ売り、ヴャートカへ行くことに決した。
「そして、幾日か経ったら君を呼ぶことにする、いいかね?」
「考えて見ます」
この時ロマーシは、カザンのマリア・デレンコフと結婚しようとしていた。その報告をロマーシからきいた時から、ゴーリキイは既にロマーシと一緒に生活する時の終ったのを感じていた。何故なら、兄のパン店で本をよむ女売子として働いていたマリアを、ゴーリキイは恋していた。しかもマリアという彼女の名を父や兄や夫が呼ぶようにマーシャと呼び得る機会は、自分の一生に決して到達しないことを全身で理解しつつ。そのマリアがロマーシの妻となり、猶ゴーリキイが嘗て彼女を恋していたということを、彼女がロマーシに話した――恐らく現在の幸福を一層甘美にする笑いと共に。それらのことは、ゴーリキイに、彼等とは別に暮した方がいいと思わせるのであった。