Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.

さんしろう

三四郎

夏目 漱石

Lee 三四郎 (さんしろう) de Natsume Sōseki (夏目 漱石) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 169.765 caracteres · 343 pantallas

Aozora Bunko

「そう乱暴に、出しちゃ困る。まだこの続きが一冊あるはずだ」と与次郎が青い平たい本を振り回す。

「だってないんですもの」

「なにないことがあるものか」

「あった、あった」と三四郎が言う。

「どら、拝見」と美禰子が顔を寄せて来る。「ヒストリー・オフ・インテレクチュアル・デベロップメント。あらあったのね」

「あらあったもないもんだ。早くお出しなさい」

三人は約三十分ばかり根気に働いた。しまいにはさすがの与次郎もあまりせっつかなくなった。見ると書棚の方を向いてあぐらをかいて黙っている。美禰子は三四郎の肩をちょっと突っついた。三四郎は笑いながら、

「おいどうした」と聞く。

「うん。先生もまあ、こんなにいりもしない本を集めてどうする気かなあ。まったく人泣かせだ。いまこれを売って株でも買っておくともうかるんだが、しかたがない」と嘆息したまま、やはり壁を向いてあぐらをかいている。

三四郎と美禰子は顔を見合わせて笑った。肝心の主脳が動かないので、二人とも書物をそろえるのを控えている。三四郎は詩の本をひねくり出した。美禰子は大きな画帖を膝の上に開いた。勝手の方では臨時雇いの車夫と下女がしきりに論判している。