Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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さんごくし

三国志

吉川 英治

Lee 三国志 (さんごくし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 161.356 caracteres · 323 pantallas

Aozora Bunko

二

田豊死すとつたえ聞いて、人知れず涙をながした者も多かった。

二

本国に帰ってからの袁紹は、冀州城内の殿閣にふかくこもって、怏憂、煩憂の日を送っていた。

衰退が見えてくると、大国の悩みは深刻である。

外戦の傷手も大きいが、内政の患いはもっと深い。

「あなたがお丈夫なうちに、どうか世嗣を定めてください。それを先に遊ばしておけば、河北の諸州も一体となって、きっとご方針が進めよくなりましょう」

劉夫人はしきりにそれを説いた。――が、実は自分の生んだ子の三男袁尚を、河北の世嗣に立てたいのであった。

「わしも疲れた。……心身ともにつかれたよ。近いうちに世嗣を決めよう」

つねに劉夫人からよいことだけを聞かされているので、彼の意中にも、袁尚が第一に考えられていた。

だが、長男の袁譚は、青州にいるし、次男の袁煕は、幽州を守っている。

その二人をさしおいて、三男の袁尚を立てたら、どういうことになるだろうか?

袁紹はそこに迷いを持ったのであった。つねにそばにおいて可愛がっている袁尚だけに、悩むまでもない明白な問題なのに、彼は迷い苦しんだ。

重臣たちの意向をさぐると、逢紀、審配のふたりは、袁尚を擁立したがっているし、郭図、辛評の二名は、正統派というか、嫡子袁譚を立てようとしているらしい。