Clásicos japoneses con furigana
ja-reading.com
Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.
みうらろうじんむかしばなし
三浦老人昔話
岡本 綺堂
Lee 三浦老人昔話 (みうらろうじんむかしばなし) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 113.637 caracteres · 224 pantallas
急病人かと思って一旦はおどろいたが、雷が怖いので逃げ込んで来たということが判って、家でも気をきかして時候はずれの蚊帳を吊ってくれる。線香を焚いてくれる。これで大次郎もすこし人ごこちが付きました。そのうちに雷の方もすこし収まって来たので、大次郎もいよ/\ほっとしていると、わかい女中が酒や肴を運んで来ました。なにを誂えたのか、誂えないのか、大次郎も夢中でよく覚えていませんが、こういう家の二階へあがった以上、そのまゝに帰られないくらいのことは心得ていますから、大次郎は別になんにも云わないで、その酒や肴を蚊帳のなかへ運ばせました。
「あなた。虫おさえに一口召上れよ。」
女中も蚊帳のなかへ這入って来ました。大次郎も飲める口ですし、まったく虫おさえに一杯飲むのもいゝと思ったので、その女の酌で飲みはじめました。吉原の酒の味も知っている人ですから、まんざらの野暮ではありません。その女にも祝儀を遣って、冗談の一つ二つも云っているうちに、雨風もだん/\に静まって雷の音も遠くなりましたから、大次郎はいよ/\元気がよくなりました。相手も鳥渡踏めるような御面相の女で、頻りにちやほやと御世辞をいう。