Clásicos japoneses con furigana
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Lee 丹下左膳 (たんげさぜん) de 林 不忘 (はやしふぼう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 340.187 caracteres · 666 pantallas
そのおさよ婆さんが、薬罐に酒の燗をして運んで来た。
乾雲を盗み出したのはこの婆だ! と思っても、左膳は源十郎の手前もう何も言わずにいる。
酒と見てわっと歓声をあげる一同を制し、左膳が、
「軍議! かの火事装束五人組との対策もあるで、この談合すましてから、また一杯やるとしよう」
こう言い終わったとたん!
土生仙之助がサッ! と顔色を変えたかと思うと、突如庭奥の闇黒から銀矢一閃、皎刃、生あるごとく飛来して月輪軍之助の胸部へ……!
この酒盛りの最中に、ふしぎ! 空を裂いて庭から躍りこんだ一ちょうの短剣、あっというまに灯に流れて、グサッ! と月輪軍之助の胸板に突っ立った……と見えた瞬間!
ばちイん! と音して見事にくだけ散ったのは、ちょうど軍之助が口へ運ぼうとしていた土器の大盃だった。
飛剣は、そのさかずきを微塵に割って、軍之助の上身に酒を浴びせ、余勢、うすい着物の肩をかすったばかり、そのまま背後の畳に落ちて刺し立った。
瞬間、凍ったような静寂が室を領した。
と思うと、おおうッ! と一同恐ろしいおめき声をあげて、めいめい大刀を手に、もうはじかれたように起ちあがっていた。