Clásicos japoneses con furigana
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ふたつのにわ
二つの庭
宮本 百合子
Lee 二つの庭 (ふたつのにわ) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 195.492 caracteres · 389 pantallas
「ハハハハハハ」
木下はひどく愉快そうに、大笑いをした。
「これはいい。いいじゃないですか」
「そうよ。わたしも気に入っているんだけれど」
伸子は、自然に飛躍した。
「こまることもあるわ。この絵を見せて、わたしはこういう運勢のものですから、よろしくって云ったって、外国旅行はさせてくれないから」
「――そんな話が出ているんですか」
二人にソヴェト旅行の計画がきまったこと。素子は自分で支弁するが、伸子には旅費がなくて、からの旅券下附願を出してあることを話した。
「なんとかならないかな」
「わたしに、小説でない、いろんなものをかけるなら、もちろん、木下さんのところへ相談に行ったんです。無理にだっておたのみしただろうけれども、わたしは、それが駄目だから……言葉も通じないところへ行くんだし……」
どこへ行っても小説以外のものはかけないだろうということを、伸子は、自分の生活上の無力さとして感じているのであった。しかも旅行している何年かの間は、その小説さえたいしてかけまい。そう予感してもいるのであった。
「お父さんに出して貰ったらいいじゃないですか――そのくらい」
「そうするしかなければむしろ行かないわ」