Clásicos japoneses con furigana
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にひゃくとおか
二百十日
Lee 二百十日 (にひゃくとおか) de Natsume Sōseki (夏目 漱石) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 29.466 caracteres · 60 pantallas
「豆の様子じゃ、十里くらいあるいてるよ」
「ハハハハ。あの煙りが前に見えたんだが、もうずっと、後ろになってしまった。すると我々は熊本の方へ二三里近付いた訳かね」
「つまり山からそれだけ遠ざかった訳さ」
「そう云えばそうさ。――君、あの煙りの横の方からまた新しい煙が見えだしたぜ。あれが多分、新しい噴火口なんだろう。あのむくむく出るところを見ると、つい、そこにあるようだがな。どうして行かれないだろう。何でもこの山のつい裏に違いないんだが、路がないから困る」
「路があったって駄目だよ」
「どうも雲だか、煙りだか非常に濃く、頭の上へやってくる。壮んなものだ。ねえ、君」
「うん」
「どうだい、こんな凄い景色はとても、こう云う時でなけりゃ見られないぜ。うん、非常に黒いものが降って来る。君あたまが大変だ。僕の帽子を貸してやろう。――こう被ってね。それから手拭があるだろう。飛ぶといけないから、上から結わいつけるんだ。――僕がしばってやろう。――傘は、畳むがいい。どうせ風に逆らうぎりだ。そうして杖につくさ。杖が出来ると、少しは歩行けるだろう」
「少しは歩行きよくなった。――雨も風もだんだん強くなるようだね」