Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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ごえもんとしんざ

五右衛門と新左

国枝 史郎

Lee 五右衛門と新左 (ごえもんとしんざ) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 10.405 caracteres · 21 pantallas

Aozora Bunko

本能によって振舞った。

快不快によって振舞った。

所謂る徹底した功利主義者として、天空海濶に振舞った。

「その結果が愉快でさえあれば、動機なんか何うだって構うものか」

これが五右衛門の心持であった。

だが、賊としての五右衛門の、その凶悪の事蹟に就いては、既に大分の読者諸君は、講談乃至は草双紙によって、先刻承知のことと思う。で、詳しくは語るまい。

関白秀次に仕えたのは、秀次の執事木村常陸介と、同門の誼があったからであった。

「おい、仕えろ」「うん、よかろう」

こんな塩梅に簡単に、常陸介の周旋で、五右衛門は秀次へ仕えたのであった。

当時秀次は聚楽第にいて、日夜淫酒に耽っていた。

「天下はどうせ秀頼のものだ。俺は廃嫡されるだろう。どうも浮世が面白くない。面白くない浮世なら、面白くしたら可いじゃ無いか」

で、淫酒に耽るのであった。

快楽主義者の五右衛門に執っては、秀次は格好な主君であった。

素敵に愉快な日がつづいた。

或る時常陸がこんなことを云った。

「五右衛門、一働き働いてくれ」

「よかろう、何んでも云い付けるがいい」

「伏見の城へ忍んでくれ」

「…………」

さすがに五右衛門も黙って了った。