Clásicos japoneses con furigana
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やつがたけのまじん
八ヶ嶽の魔神
国枝 史郎
Lee 八ヶ嶽の魔神 (やつがたけのまじん) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 160.664 caracteres · 323 pantallas
「解ったかな? お家騒動の意味が?」
「はい。しかし、どうも私には……」
「おやおや、これでも解らないのか?」
「とんと合点がゆきません」
「頭が悪いな。え、一学」
「私の馬鹿は昔からで」
「それが今日は特に悪い」
「いやはやどうも、お口の悪いことで」
「お前、今日は、便秘だろう?」
「いえ、そうでもございません」
「なあに、そうだよ、便秘に相違ない」
「これはまたなぜでございますな」
「便秘だと頭が悪くなる」
「あッ、やっぱり、そこへ行きますので」
「ひまし油を飲めよ。ひまし油を」
「仕方がありません、飲むことにしましょう」
「アッハハハ、それがいい」
面白そうに笑ったが、にわかに北山は真面目になり、
「これは少しく秘密だが、お前にだけ話すことにしよう。この前の参覲交替の節、俺も殿のお供をして、江戸へ参ったことがある。するとある日帯刀様から、使いが来て招かれた」
「ははあ、さようでございますか」
「で早速伺候した」
「面白いお話でもございましたかな?」
「ところが一人相客がいた」
「ははあどなたでございましたな?」
「江戸の有名な蘭学医、お前も名ぐらいは知っていよう、大槻玄卿という人物だ」