Clásicos japoneses con furigana
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わかれのじ
別れの辞
豊島 与志雄
Lee 別れの辞 (わかれのじ) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 18.330 caracteres · 37 pantallas
相手が誰であろうと、たとえ、金肥りの社会的寄生虫であろうと、利益の尻尾にくいこむダニであろうと……これは島村さんの言葉だが……何だっていいじゃないですか。王侯と飲むのも、乞食と飲むのも、酒の味に変りはない。相手によって味が変るのは、下等な下根の奴だ。ここんところが、島村さんにはちっとも分らない。分らないのは仕方がないが、そのために僕を軽蔑する理由にはならない。ねえ、そんなめちゃなことはないでしょう……。」
私は少々うるさく感じて、いいかげんの返事をしていた。するうちに、宮崎は突然調子をかえて、私の眼を覗きこんできた。
「あなたは島村さんとは非常に親しいので、何もかもよく御存知でしょうが、この頃、島村さんに何かあるんじゃないんですか。……この頃ひどく金に困っていられる、そんなことは僕も知っている。あんなに飲み廻っちゃあ、それは当然だ。それから、あの……静葉とかいう芸者ですね、あれと大変深い仲になっているとか、それも分ってる。島村さんと静葉と本当に愛し合おうとどうしようと、そんなことは構わない。ねえ、構わないでしょう。僕は反対はしない。然し、そんなことじゃないんだ。