Clásicos japoneses con furigana
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けちょう
化鳥
泉 鏡花
Lee 化鳥 (けちょう) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 17.872 caracteres · 35 pantallas
一
愉快いな、愉快いな、お天気が悪くって外へ出て遊べなくっても可いや、笠を着て、蓑を着て、雨の降るなかをびしょびしょ濡れながら、橋の上を渡って行くのは猪だ。
菅笠を目深に被って、※に濡れまいと思って向風に俯向いてるから顔も見えない、着ている蓑の裙が引摺って長いから、脚も見えないで歩行いて行く、脊の高さは五尺ばかりあろうかな、猪、としては大なものよ、大方猪ン中の王様があんな三角形の冠を被て、市へ出て来て、そして、私の母様の橋の上を通るのであろう。
トこう思って見ていると愉快い、愉快い、愉快い。
寒い日の朝、雨の降ってる時、私の小さな時分、何日でしたっけ、窓から顔を出して見ていました。
「母様、愉快いものが歩行いて行くよ。」
その時母様は私の手袋を拵えていて下すって、
「そうかい、何が通りました。」
「あのウ猪。」
「そう。」といって笑っていらっしゃる。
「ありゃ猪だねえ、猪の王様だねえ。
母様。だって、大いんだもの、そして三角形の冠を被ていました。そうだけれども、王様だけれども、雨が降るからねえ、びしょぬれになって、可哀相だったよ。」
母様は顔をあげて、こっちをお向きで、