Clásicos japoneses con furigana
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たんどくこう
単独行
加藤 文太郎
Lee 単独行 (たんどくこう) de 加藤 文太郎 (かとうぶんたろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 112.799 caracteres · 222 pantallas
小屋番の案内はアイゼンを持ってこなかったので、頂上へは登れない。富山のパーティも夏山用の不完全なアイゼンを履いているので早くは登れない。一ノ越から頂上までのあいだの尾根は最初ちょっと雪のやわらかいところと、岩の出たところがあるがだいたい固い雪の道で、ところどころ風で夏道の出ているところもあり、夏と殆んど変らない時間で登れる。
しかし風はなかなか強く寒いので、防風用の服を着、顔は毛皮で頬冠りをした上、スキー帽も冠って登る。頂上の社務所のところはまだ雪がやわらかくところどころ落ち込む。僕は雄山神社のところへ登った後、大汝の方へ二十分ほど縦走して行って立山の最高点へ往復する。この最高点から雄山神社を越して薬師岳が見えるし、大汝の上には黒部谷下流の白馬側の山が見える。富山のパーティのうち頂上へは二人しか登らなかった。他の二人は追分の小屋にいるときからすでに消耗していた人である。頂上へ登ったリーダーらしい方の人は、これで春夏秋冬と立山の頂上へ登ることができて本望であると言って喜んでいた。一ノ越で一行から蜜柑を御馳走になる。
一行がスキーを楽しみながら一ノ越を下って行くのを見送った後、コッヘルで甘納豆をたいて昼食をすまし、十一時にここを出発する。