Clásicos japoneses con furigana
ja-reading.com
Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.
たんどくこう
単独行
加藤 文太郎
Lee 単独行 (たんどくこう) de 加藤 文太郎 (かとうぶんたろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 112.799 caracteres · 222 pantallas
今日もやはり天気が悪い。雪はあまり降ってはいないが風がなかなか強い。また峠へ行って硫黄岳の偃松帯まで登る。岳は霧や風と戦いの真最中で凄い音をたてている。一人では登る気にならない。トボトボ温泉へ引返す。近所にスキーを練習するような所はなし、しようがない。火を焚いてみようと思って温泉の前に積んであった薪を小さく割って積み重ね、紙を燃して一生懸命に吹いてみたが、ちよっと燃えるだけですぐ消えて黒くなってしまう。ローソクも相当燃してみたが火力が弱いのか、やはり駄目であった。これまでの夏期の登山では雨が降ろうが、風が吹こうが、一日だって同じところに停まったことがなかったので、元日は今日も吹雪がつづくのではなかろうかと思って、一番心細かった。しかしこの日は、冬山は夏のようにはゆかないということがわかり、だいぶ落着いてきた。戸棚には宿泊人名簿とキングの古雑誌があったので、それを読んだりした。
一月三日 快晴 温泉出発三・〇〇 夏沢峠五・〇〇 本沢温泉六・〇〇 夏沢峠八・〇〇 硫黄岳九・〇〇 横岳一〇・二〇 赤岳一一・一〇 夏沢峠一・四〇 夏沢温泉三・〇〇 上槻ノ木六・三〇