Clásicos japoneses con furigana
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らんとうばのてんにょ
卵塔場の天女
泉 鏡花
Lee 卵塔場の天女 (らんとうばのてんにょ) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 47.251 caracteres · 94 pantallas
家を一軒――なぞというのは、皆謡の弟子なんです。
槙村さんも御存じの通り、……処を、私は弟子を取りません。私は舞台で能は演るが、謡の師匠じゃあないと言うんです。お聞きの通り、近頃は建具屋の弟子小僧まで、伯父の内弟子になって楽をして食おうという不了簡を起すほど、この職業も、盛と云えば盛だけれど、腹のくちい連中が運動がわりに声を出すんで、能を見ようッて気はちっともない。――また、素人にゃ面白くないからね。芝居や活動写真のようには行かないんです。だから御覧なさい。――明日の催しだって同じ事さ。……手ン手が手本を控えて、節づけと目張りッこで、謡ばかり聞いている。夢中で浮かれ出すと、ウウウと頭を掉って、羅宇の中を脂が通るような声を出すんだから堪りゃしません。死ぬ苦みで修業をした、舞台の、その時々のシテなんざ、まるで御連中の眼中にゃないんだから。――そうかって先方はお客だ、業も未熟だし、決してもんくは言やしない、言わないかわりに、一人だって紳士方の腹こなしや、貴婦人とかいう媽々天下の反返りだの、華族の後家の退屈凌ぎなんか弟子には取らない。また取れようもないわけなんだ。