Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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うもんとりものちょう

右門捕物帖(一)

佐々木 味津三

Lee 右門捕物帖(一) (うもんとりものちょう) de 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 220.431 caracteres · 428 pantallas

Aozora Bunko

少女の父親が通りかかったのを認むるや、頼みもしないのに、突然おかしなことをいったというのでありました。それがいわゆる八卦見占い者の常套手段といえば手段ですが、とにかくその前を通りかかると、突然、あなたには死相が浮かんでいるというようなことをいったのだそうで、そうでなくとも平生が迷信深い浪人者でしたから、すっかりそのひとことにはまってしまい、こわごわ卦をたててもらうと、それなる八卦見がまたなんによってそんな奇怪きわまる判定をしたものか、断ずるごとくに、こよいの丑満どきに死ぬだろうということを言いきったというのです。だから、浪人者のびっくりぎょうてんしたのはむろんのことで、今はもう八幡宮へご立願どころではなくなったものでしたから、うろたえて浪宅に帰りつき、厳重に戸締まりを施しながら、家人の者をすら遠ざけて奥の一間に立ちこもっていたのだそうでしたが、しかるに、浪人者の態度は大いに奇怪至極でありました。夜半すぎまではいっこう何も変った点は見せなかったそうでしたのに、売卜者のいったかっきり丑満どきがやって来ると、実もって奇怪なことには、急に気違いのごとくに狂いだし、なにやら声高にわめきながら、やにわに往来へ駆けだしたんだそうで、のみならず、そのままやみの中をいっさんに永代橋に向かって駆けつけていくと、あれよあれよ