Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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うもんとりものちょう

右門捕物帖(一)

佐々木 味津三

Lee 右門捕物帖(一) (うもんとりものちょう) de 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 220.431 caracteres · 428 pantallas

Aozora Bunko

推察してみるまでもなく、その大寝棺になにか細工がしてあったと思われましたので、ただちにかれは次の目的に向かって質問の矢を放ちました。

「では、もう一つ承らせていただきまするが、あの病人たまりに若造の囚人が居合わしたはずでござりまするが、なんぞお気づきではござりませなんだか」

「ああ、存じてますよ。よく存じていますよ。わしが二、三度脈をとったことがござりますでな」

「どのような風体の男でござりましたか」

「さようのう。まず、ああいうふうのが中肉中背と申そうが、娑婆にいたときはよほどの荒仕事に従事いたしおったとみえて、骨格なぞは珍しいくらいがんじょうでござったわい」

「年は?」

「二十七、八ででもござりましたろうかな」

「顔に特徴はござりませなんだか」

「さようのう、まず四角な面だちとでもいうほうかな。目が少しおちくぼんで、鼻がとても大きいだんご鼻でござったから、それがなによりな目じるしでござるよ」

「ほかにはなんぞ変わったところはござりませなんだか」

「それがさ、妙なところに妙なものがあるのでな。実は、てまえもいぶかしく思うておるが、右乳の下に卍のほりものがありましたんですよ」