Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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うもんとりものちょう

右門捕物帖(一)

佐々木 味津三

Lee 右門捕物帖(一) (うもんとりものちょう) de 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 220.431 caracteres · 428 pantallas

Aozora Bunko

「大あり、大あり。消えてなくなったその子せがれは、十だとか十一だとかいいましたがね、女中の口から聞き出したところによると、質屋の子せがれのくせに、だいいちひどく鷹揚だというんですよ。金のありがたみなんてものは毛筋ほども知らず、商売が商売だからそろばんぐれえはもう身を入れて習いそうなものだのに、朝っちからいちんちじゅう目の色変えて夢中になっているものは、いったいだんな、なんだとおぼしめします?」

「八卦見じゃあるめえし、おれにきいたってわからねえじゃねえか。だが、察するに鷹揚なところを見ると、その子せがれは万事がきっと上品で、顔なぞも割合にやさ形だな」

「お手の筋、お手の筋。そのとおりの殿さま育ちで、今いったそのいちんちじゅう目色を変えて夢中になっているっていうものがまた草双紙のたぐいというんでしょう。だから、自然おしばやのまねとか、役者の物まねばかりを覚えましてね、女中なんかにも、おれゃ大きくなったら役者になるんだって口ぐせにいってたところへ、ちょうどまた行きがた知れずになったというその日の夕がた、質屋の家のまわりをうろうろとうろついていたしばや者らしい男があったっていうんだから、あっしがこいつをてっきりほしとにらんだな、おかしくも目違いでもねえじゃごわせんか」