Clásicos japoneses con furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(三)
佐々木 味津三
Lee 右門捕物帖(三) (うもんとりものちょう) de 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 241.558 caracteres · 480 pantallas
ようやくに腰を浮かしたが、ひとことも声はない。何を考え込んで何を思いふけっているのか、じつに驚くほどにもむっつりと押し黙って、まったくの無言の行なのです。――雨ゆえに、きょうばかりは二丁きばった御用駕籠を連ねながら、おしの名人と、おしゃべりの名人とは、一路話のその麻布北条坂目ざして急ぎました。
だが、不思議でした。
あば敬主従と右門主従とは、お番所を出るのに一町と隔たってはいなかったのに、しかも双方ともにその目ざしたところは、孫太郎虫売り娘殺害の現場と思われたのが、途中でひょいとふり返ってみると、右門の駕籠も伝六の駕籠も、いつのまにどこへ消えていったか、かいもく姿がないのです。
ひとてがらしてやろうと先手を打って飛び出しただけに、敬四郎、心中はなはだ気味わるく思ったにちがいない。手下の直九郎、弥太松ふたりを、がみがみどなりつけました。
「ぼんやりしているから、ずらかられちまったんだ。どっちへ曲がったか捜してみろ」
「捜しようがねえんですよ。どこまで姿があって、どこから消えたものか、それがわからねえんだからね」
「文句をいうな! 手下がいのねえやつらだ。