Clásicos japoneses con furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(四)
佐々木 味津三
Lee 右門捕物帖(四) (うもんとりものちょう) de 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 167.105 caracteres · 337 pantallas
「奇怪千万、またまた生血が降り候。ただし、軸物にはそうらわず、念のためにと存じ、咋夜は床の物取りはずし置き候ところ、ただいま見れば壁に二カ所、床板に三カ所、ぺったりと血のしたたりこれあり候。ご足労ながら、いま一度ご検分願わしく、ご来駕待ちわびおり候」
読み下しながら、静かな笑みをみせると、ふりかえって、伝六を促しました。
「大だいがつれたようだぜ。早くしゃっきりと立ちなよ。なにをぽうっとしているんだ」
「がみがみいいなさんな。変なことばかりなさるんで、まくらもとへすわってだんなの寝顔をみていたら、頼みもしねえのに夜が明けちまったんですよ。ひと晩寝なきゃ、だれだってぽうっとなるんです」
「あきれたやつだな。寝ずの番をしていたって、夜が明けなきゃあさかなはつれねえんだ。ゆうべぬったうるしが、ものをいってるんだよ。目がさめるから、飛んできな」
声も早いが足も早い。朝風ぬるい町から町を急いで、塗町かどの三庵屋敷へはいっていくと、床の血でもしらべるかと思いのほかに、そんなけぶりもないのです。内玄関先へ出て待って、青ざめ震えていた三庵の姿をみると、やにわにずばりと命じました。