Clásicos japoneses con furigana
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こどものかなしみ
号外・少年の悲哀 他六篇
国木田 独歩
Lee 号外・少年の悲哀 他六篇 (こどものかなしみ) de 国木田 独歩 (くにきだどっぽ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 28.584 caracteres · 59 pantallas
人間一生、いやしくも命のある間は遊んで暮らす法はない、病気でない限り死ぬるまで仕事をするのが人間の義務だと言う。まるで理屈の根本が違って来たじゃないか、――やっぱりわしをかせがすつもりサ……とまで考えて来た時、老人はちょうど一本の煙草をすい切った。
石井翁は一年前に、ある官職をやめて恩給三百円をもらう身分になった。月に割って二十五円、一家は妻に二十になるお菊と十八になるお新の二人娘で都合四人ぐらし、銀行に預けた貯金とても高が知れてるから、まず食って行けないというのが世間並みである。けれども石井翁は少しも苦にしない。
例を車夫や職工にとって、食って行けないはずはないと主張するのである。むろん食うに食われない理屈はない、家賃、米代以下お新の学校費まで計算して、なるほど二十五円で間に合わそうと思えば間に合うのである。
それで石井翁の主張は、間に合いさえすれば、それでやってゆく。いまさらわしが隠居仕事で候のと言って、腰弁当で会社にせよ役所にせよ病院の会計にせよ、五円十円とかせいでみてどうする、わしは長年のお務めを終えて、やれやれ御苦労であったと恩給をいただく身分になったのだ。