Clásicos japoneses con furigana
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よっかのあやめ
四日のあやめ
山本 周五郎
Lee 四日のあやめ (よっかのあやめ) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 19.200 caracteres · 38 pantallas
ずにいたんです」
「おまえが聞いた」重三郎は殆んど叫び声をあげた、「そして取次がなかったというのか」
「取次がなかったばかりでなく、深松さまのいらしったことさえ黙っているようにと、玄関の者に申しつけました」
重三郎は「はっ」と息を吐き、主税介を見て、すぐ千世のほうへ向き直った。
「なぜだ、わけを云え」と彼は叫んだ、「しだいによってはそのままには置かんぞ」
「申します、なにもかも申します」千世は主税介のほうを見た、「旦那さま、わたくし正直に申します、あのときは私闘が法度だからと申上げました、武士の妻として、良人に法度をやぶらせたくないから、黙っていたと申しました」
「千世はそう云った」と主税介が云った、「江木さん、それが、千世の黙っていた理由なんだ」
「いいえお待ち下さい、そうではなかったのです」と千世が云った、「あのときはそう申しましたけれど、本当はみれんな気持からでした、あなたにもしものことがあってはいけない、危ない場所へはやりたくない、ただそう思う気持がいっぱいでした」千世の喉を嗚咽が塞いだ、しかし彼女は続けた、「わたくしにはあなたが大事でした、いつもお側にいたい、いつまでも、……どんなものにも代えることはできない、あなたが御無事でいて下さりさえすれば、ほかのことはどうなってもいい、夢中でそう思って、それがみれん