Clásicos japoneses con furigana
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よせ
圓太郎馬車 正岡容寄席小説集
正岡 容
Lee 圓太郎馬車 正岡容寄席小説集 (よせ) de 正岡 容 (まさおかいるる) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 147.226 caracteres · 295 pantallas
「いけねえ」
また師匠が赤い顔を上げた。
「どこのうちへ、と隠居が聞いて、あっしどものお宅へと八さんが答えるんじゃおかしくねえ。ホーどちらのお宅へ……あっしどものお宅へネ……こうくるから面白れえんだ」
言われてみればこれもその通りだった。
「それから、イエ、あっしどものお宅へ……と言う、そのイエも要らねえぜ。イエと言うために、ひと呼吸遅れる。ぶッつけ、あっしどものお宅へネとやりねえ。そのほうがおかしい」
「わかりました」
その通り、やり直した。なるほど、そのほうがずっと自然で、倍、おかしかった。
「……ところでねえ、隠居さん」
また今松は、八さんの言葉をつづけた。
「今日が、その、なんなんだ、うちの餓鬼の、その、なんだ、初七日なんだ……エッ、子供さん死んだかい」
「馬鹿野郎」
だしぬけに師匠が、お閻魔様のような目を剥き出した。
「子供さん死んだかいとはなんだ。そんな薄情な言い草があるかい」
「ヘイ」
今松は頭を垂れた。
「ヘイじゃねえ、覚えときねえ、隠居の口の利きようぐれえ」
しばらく見据えるようにしていたが、
「エッ、そのお子さん、お亡くなんなすったかえ――こう言うんだ。