Clásicos japoneses con furigana
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こうふ
坑夫
Lee 坑夫 (こうふ) de Natsume Sōseki (夏目 漱石) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 141.690 caracteres · 283 pantallas
自分は不意と眼を上げて神さんを見た。すると神さんは何と思ったか、いきなり、節太の手を皿の上に翳して、
「まあ、大変な蠅だ事」
と云いながら、翳した手を竪に切って、二三度左右へ振った。
「上がるんなら取って上げよう」
神さんはたちまち棚の上から木皿を一枚おろして、長い竹の箸で、饅頭をぽんぽんぽんと七つほど挟み込んで、
「こっちがいいでしょう」
と木皿を、自分の腰を掛けていた床几の上へ持って行った。自分は仕方がないからまたもとの席へ帰って、木皿の隣へ腰を掛けた。見ると、もう蠅が飛んで来ている。自分は蠅と饅頭と木皿を眺めながら、どてらに向って
「一つどうです」
と云って見た。これはあながち「朝日」の御礼のためばかりではない。幾分かはどてらが一昨日揚げた蠅だらけの饅頭を食うだろうか食わないだろうか試して見る腹もあったらしい。するとどてらは
「や、すまない」
と云いながら、何の苦もなく一番上の奴を取って頬張っちまった。唇の厚い口をもごつかせているところを観察すると、満更でもなさそうに見えた。そこで自分も思い切って、こちら側の下から、比較的奇麗なのを摘み出して、あんぐりやった。