Clásicos japoneses con furigana
ja-reading.com
Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.
なつのよのぼうけん
夏の夜の冒険
平林 初之輔
Lee 夏の夜の冒険 (なつのよのぼうけん) de 平林 初之輔 (ひらばやしはつのすけ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 5930 caracteres · 12 pantallas
――痛快だったね。
――うん、でも、あんなことをして、かえってあの子があとでひどい目にあいやしないかしら、いま内儀さんたちもそう言ってたよ。
私は少し憂鬱になってきた。
――そんなことしたら承知しないさ。僕はまたちょいちょい見にいってやるつもりだ。
――そうだ、そうしないといけない。このままじゃかえって悪い結果になるかもしれないからね。
だがむろん私たちはそれきり行ってみなかった。翌くる日の晩、例のカフェへ行ってたずねてみると、
――ひどい人ですね、今日の夕方になって、やっと父親の方が迎えにきたんですよ。お礼一つ言わないで、怒るようにしてつれてゆきましたよ。子供もちっともなつかないで、帰るのはどうしてもいやだってのを、ぶったり叱ったりしてひきずるようにしていきましたよ。いいえ、お金なんて一銭だっておいてゆくもんですか……
こんな話を女給の口から聞いても、もう前日のような興奮をとりもどすことはできなかった。世の中には色々な人間があるもんだ――こう思って、軽く吐息をつくくらいがせいぜいだった。
それから六七年たってからだ。
私はしばらくぶりである会社へつとめたことがある。