Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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おおきなかしのき

大きなかしの木

小川 未明

Lee 大きなかしの木 (おおきなかしのき) de 小川 未明 (おがわみめい) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 3305 caracteres · 7 pantallas

Aozora Bunko

「なにをしやがるんだい、

折れて、たまるもんか。

あんな、めめしい木や草と、

俺は、ちがうんだ。

裂けたり、折れたりするもんか。」

かしの木は、風に向かってこう叫ぶのでありました。

しかし、風のない日は、孤独のかしの木は、うなだれていました。疲れて、眠ってでもいるように、その黙った、陰気なようすはさびしそうに見られたのでした。

夜になると、雲の間から、星が、下界の草や、木を照らしたのです。そこには、美しい紅や、紫や黄色の花が咲いている花園がありました。花園には、ちょうや、みつばちが、花の上に止まったり、葉蔭に隠れたりして、平和に眠っていました。また、かしの木が独りぼっちで、いつものごとく寂しそうに黙って眠っていました。

星は、平常孤独で、不平ばかりいっているかしの木を哀れに思ったのでありましょう。そのやさしい、涙ぐんだ目つきで、こんもりと黒ずんだ木を照らしていましたが、

「ああして、華やかに咲いている花は、じきにしぼんでしまわなければならぬ。さらばといって、あの孤独なかしの木が幸福で、秋になると枯れてしまう草が、はたして不しあわせであるということができるだろうか?」