Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠11

中里 介山

Lee 大菩薩峠11 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 368.567 caracteres · 720 pantallas

Aozora Bunko

六十

その翌日、東妙和尚と、与八と、ムク犬とが相携えて、吉野村へ梅を買いに行きました。

村へ入ると、千樹の梅林――それを東妙和尚がいちいち見立てて、持主と値ぶみをする。協定が済むと、サラリサラリと代価を払う。

梅はもとより移植するためではない。代価を過分――といっても、材木や、薪として売り飛ばすよりは過分な代価を払っての上に、倉敷料としての見つもり若干を与えて、そのままにし、季節に実を取るだけの約定なのだから、売ってかえって保護をされているようなもの――取引も至極円満に進行して行きました。

梅の木買収の協定が済むと、その一本毎に、東妙和尚は、与八の手から一枚の木札を受取ります。その木札は三寸に五寸ほど、新しく削らせて、上端に小さな穴が明けてある。沢井を立つ時、与八はそれを笊に入れて荷って来たのを、一枚ずつ東妙和尚が受取って、おのおのの木ぶりをながめながら、矢立を取り出してその木札にサラサラと認める。

「それ与八、その巌の間にはさまれている大木にはこれを附けろ」

認めたのは「重巌梅」――とある。

「さあ、次なる、その横へつんとのしたのは――それ、鳥道梅」