Clásicos japoneses con furigana
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みやもとむさし
宮本武蔵(五)
吉川 英治
Lee 宮本武蔵(五) (みやもとむさし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 508.883 caracteres · 1017 pantallas
「お通はもういない。おめえ、お通となにか話したのか」
「なにも深い話はしなかったけれど、後で思い出しました。――あの人が、又八さんをお故郷で待っていた許嫁のお通さんなのでしょう」
「……ム、まあ、以前は、そんなわけでもあったんだが」
「又八さんもお養母さんのために……」
「おめえはその後、まだ、独り身かい。だいぶ様子が変ったが」
「わたしも、あのお養母さんのためには、ずいぶん辛い思いを忍んで来ました。それでも育ててもらった恩義があるので、じっと辛抱して来たんですけれど、去年の暮、我慢のならないことがあって、住吉へ遊びに行った出先から、独りで逃げてしまったんですの」
「あのお甲には、おれもおめえも、これからという若い出ばなを滅茶滅茶にされたようなものだ……。畜生め、その代りにゃあ今に、碌な死にざまはしやしねえから見ているがいい」
「……でも、これから先、あたしどうしたらいいのかしら?」
「おれだって、これから先の道は真っ暗だ……。あいつにいった意地もあるから、どうかして、見返してやりてえと思っているが……。あアあ……思うばかりで」
窓越しに、同じ運命を託ち合っていると、お杉はさっきから一人で旅包みを拵えていたが、舌うちして、