Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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いえ

家

島崎 藤村

Lee 家 (いえ) de 島崎 藤村 (しまざきとうそん) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 141.411 caracteres · 285 pantallas

Aozora Bunko

「真実に惜しいと思いますわ……でも、どうすることも出来ません」とも言った。

「なんでしょうか、橋本の姉さんは正太さんの病気を知ったでしょうか――実際の病気を」と三吉が尋ねた。

「さあ……」と豊世も考深く、「手紙には何とも書いてありません……最早知ったでしょうよ……幸作さんが名古屋へ出て、宅に逢っていますから。森彦叔父さんだって、漸くこの頃御知んなすった位ですわ」

「あの兄貴へは、私の方から話しました」

豊世は切ないという眼付をして、「橋本の母親さんからは、早く名古屋の方へ行って、看病してやっておくれ、と言って来ますし……生家の母からは、また……是非是方へ帰って来いなんて……真実に、親達は、先ず自分の子の方のことを考えてますよ。でも、生家の母も、私が可哀想だと思うんでしょう……」

「正太さんも可哀想ですし、貴方も可哀想です」

と叔父に言われて、豊世は自分で自分を憐むように、

「私も、行って看病してやりますわ……今までだって、叔父さん、私の方で居てやったようなものですもの……」

「豊世さん――貴方がたは結婚なすってから、今年で何年に成りますネ」と三吉は巻煙草の灰を落しながら言出した。