Clásicos japoneses con furigana
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やねうらのはんにん
屋根裏の犯人
Lee 屋根裏の犯人 (やねうらのはんにん) de Sakaguchi Ango (坂口 安吾) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 6887 caracteres · 14 pantallas
「この木履は私が十八の年、当家へお嫁入りのとき長持に入れて持って参ったもので、歯がちびたのはいつの頃からでしたか。雨の日も雪の日もこれをはきまして、早いもので、五十三年になります。私一代はこの一足で埒をあけるつもりでしたが、惜しいじゃありませんか。野良犬に片方とられて、今日是非もなく煙にしなければなりません。一代に二足も下駄をはこうなどとは、この年まで夢にも思わなかったのに、なさけなや、ナムアミダブツ」
それで片輪の木履をすぐ釜に投げこむかと思うと、そうではありません。またそれを顔ちかく引きよせて打ちながめ、同じくりごとを五度ほどくりかえしてから、やっと釜の中へ投げすてました。
一年分の薬代を一度の風呂ですませるのが不足どころかオツリがタップリあるらしい様子。さても怖しい風呂、これにつかって長命しなければフシギというものだと妙庵先生おそるおそる足を入れようとすると、たいそう、ぬるい。ふだん風呂にはいりつけないから、湯カゲンも知らないらしい。ふと隠居を見やると、折しも隠居は泪をハラハラと膝にこぼしていられるところ。
「ああ月日のたつのは、ほんとに夢のようだこと。