Clásicos japoneses con furigana
ja-reading.com
Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.
しきぶこうじ
式部小路
泉 鏡花
Lee 式部小路 (しきぶこうじ) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 74.847 caracteres · 149 pantallas
この跫音にも心着かず、余念もない二人の状を、飽かず視めてうっとりした。女房の何となく悚然としたのは、黄菊の露の置きかわる、霜の白菊を渡り来る、夕暮の小路の風の、冷やかなばかりではなかった。
明り取りに半ば開いた、重なる障子の薄墨に、一刷黒き愛吉の後姿、朦朧として幻めくお夏の背に蔽われかかって、玉を伸べたる襟脚の、手で掻い上げた後毛さえ、一筋一筋見ゆるまで、ものの余りに白やかなるも、剃刀の刃の蒼ずんで冴えたのも、何となく、その黒髪の齢を縮めて、玉の緒を断たんとする恐ろしき夜叉の斧の許に、覚悟を極めて首垂れた、寂しき俤に肖て見えたのであった。
* * * * * * *
「所謂その影が薄いといった形で。つまり俗にいう虫が知らせたんだろうな。」
「ええ、女房もいうのでありまするし、かような事は、先生の前じゃちといかがな儀ではありまするが、それを聞いた手前なども、またさようかに考えるので、どうも争われないものですよ。」
「いや、一々銷魂な事ばかりです。幸病気は良いのですけれども、実に腸九廻するの思いで聞くに堪えん。が、そこで。」と問掛けて、後談を聞くべく、病室の寝床の上で、愁然としてまず早や頭を垂れたのは、都下京橋区尾張町東洋新聞、三の面軟派の主筆、遠山金之助である。