Clásicos japoneses con furigana
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きょうふのくちぶえ
恐怖の口笛
海野 十三
Lee 恐怖の口笛 (きょうふのくちぶえ) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 60.713 caracteres · 122 pantallas
のメロディが響いてくる。……
「こいつはいかんじゃないですか。三人の女優が、みな覆面をしとる」
と雁金検事が隣席の大江山課長に囁いた。
「これは舞台でもこの通りやるんです。それに真逆痣蟹があの美しい女優に化けているとは思いませんが……」
「だが見給え。この夜の十一時という問題の時刻に、女優にしろ、あのような覆面が出てくるのはよくないと思いますよ。それにあの長い衣裳は、女優の頤と頸のあたりと、手首だけを出しているだけで、殆んど全身を包んでいますよ。よくない傾向です」
「じゃあ命じて女優の覆面を取らせましょうか」
そういった瞬間だった。予告なしに、突然室内の灯火が一せいに消えて、真暗闇となった。客席からはワーッという叫びがあがった。そのとき出口の闇の中から、大きな声で呶鳴る者があった。
「皆さん、われ等は警官隊です、危険ですから、すぐに卓子の下に潜って下さアい!」
その声が終るが早いか、叫喚と共に卓子と椅子とがぶつかったり、転ったりする音が喧しく響いた。
(なにかこれは大事件だ!)
客の酔いは一時に醒めてしまった。
すると、こんどは騒ぎを莫迦にしたようにパーッと室内の電灯が煌々とついた。