Clásicos japoneses con furigana
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あくじゅうへん
悪獣篇
泉 鏡花
Lee 悪獣篇 (あくじゅうへん) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 36.715 caracteres · 73 pantallas
いうことの極めて確かに、心狂える様子もないだけ、廉平は一層慰めかねる。
二十七
夫人はわずかに語るうちも、あまたたび息を継ぎ、
「小児と申しても継しい中で、それでも姉弟とも、真の児とも、賢之助は可愛くッてなりません。ただ心にかかりますのはそれだけですが、それも長年、貴下が御丹精下さいましたお庇で、高等学校へ入学も出来ましたのでございますから、きっと私の思いでも、一人前になりましょう。
もう私は、こんな身体、見るのも厭でなりません。ぶつぶつ切って刻んでも棄てたいように思うんですもの、ちっとも残り惜いことはないのですが、慾には、この上の願いには、これが、何か、義理とか意気とか申すので死ぬんなら、本望でございますのに、活きながら畜生道とはどうした因果なんでございましょうねえ。」
と、心もやや落着いたか、先のようには泣きもせで、濁りも去った涼しい目に、ほろりとしたのを、熟と見て、廉平堪りかねた面色して、唇をわななかし、小鼻に柔和な皺を刻んで、深く両手を拱いたが、噫、我かつて誓うらく、いかなる時にのぞまんとも、我心、我が姿、我が相好、必ず一体の地蔵のごとくしかくあるべき也と、そもさんか菩薩。