Clásicos japoneses con furigana
ja-reading.com
Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.
あいのごとく
愛のごとく
山川 方夫
Lee 愛のごとく (あいのごとく) de 山川 方夫 (やまかわまさお) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 103.908 caracteres · 210 pantallas
娘、あの、きれいになる前のシンデレラみたいな娘さ」安達は皮肉に鼻でわらった。「あんなやつのために喧嘩したことになっちまって、ばかなやつだ」
「だれのためでもない、喧嘩は、自分のためにしたんだ」濡れたハンカチで鼻を冷やしながら、信二はいった。
「ふん、理窟屋め、よくあの伍長に殴りかけなかったな」
それを頭に描いたことがないとはいえなかった。信二はだまりこんだ。「おれはお前の内ポケットをみたよ」安達はいった。「え? 坊や。なんでお前あんなに持ってあるいてんだい?」信二は顔色がかわっていた。「ふん、あのパンパンでも買うつもりだったのかい? あの、『黒の女』をさ」
答えられなかった。安達の声が低くなった。「……なんでえ、図星なのか」間を置いて、もう一度安達はいった。「そんなに好きなのか? あの女が」
三日目には鼻は癒っていた。夕方になって、信二は荻村の家に行った。そこに安達がいた。応接間で、安達は外套を着ていた。
「坊や、もういいんだ」大きな風呂敷包みをかつぎあげようとする信二に、安達が声をかけた。「キャバレエには、おれが持って行くから」
「どうして?」信二は二人を交互にみた。