Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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どうじ

文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子

室生 犀星

Lee 文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子 (どうじ) de 室生 犀星 (むろうさいせい) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 177.454 caracteres · 357 pantallas

Aozora Bunko

「でも此方にきめたのに、今さら行けた義理ではありません。」

「義理なぞ言って居られない時だから関わないじゃないか。」

「向うでは最うよその子に与っているんだそうですよ。」

「じゃ牛乳にするか。」

「そうするより為様がありませんわ。」

樋口さんに話しにやると、つなぎにはそれでもよいが、ぜひ乳母をさがしたらよいと言って来た。

「こんどは乳母を国の方へ言ってやって見よう。ひょっとすると質のよいのが居るかも知れない。」

「え、それがよござんすね。」

私はさっそく国へ手紙をかいた。すぐ捜して呉れるように頼んだ。――晩、或る友人が来て、山羊の乳というものは大へんよいそうだと話した。色が白くなるし営養も多いとのことだった。さっそく樋口さんに話しすると、牛乳よりよいかも知れないと言ってくれたので、田端のガードのそばにある山羊舎へ平林が毎日とりに行くことになった。幸に赤児は、やぎ乳を好いた。みんなは吻と一ト安堵をした。生れてからずッと腹をコワしていた赤児は、やっとすこしばかり腹の方がなおりかかった。

下田端の方へは、礼をもたせ断りにやった。そのときも膏気のない足の裏を私はさびしく思い出した。