Clásicos japoneses con furigana
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りょうりいっせきばなし
料理一夕話
北大路 魯山人
Lee 料理一夕話 (りょうりいっせきばなし) de 北大路 魯山人 (きたおおじろさんじん) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 8841 caracteres · 18 pantallas
ものの妙を生かすこと
食通
もっとも、その人の持って生まれた体質によって異なる如く、また、その人の従事している仕事によっても、年齢によっても、食べたい栄養物はちがって来るに相違ない。そこで、自分の食欲を素直に感じる必要が起こって来る。そこから思い思いの料理は塩梅される。
ものの妙を生かすこと
日本料理はなんと言っても、いかに上手に御飯を炊くかということにあるね。きょうこの頃は、御飯をうまく炊ける人がいない。彼らは、米の持っているすべての内容を、充分に発揮させようとしないのだ。要は知らんからだ。水加減、火加減はするが、肝心かなめの時に、ほかの用事をしたりして、米を腑抜けにしてしまうからだ。彼らは米の味を知らず、価値を知らず、碌でなしにしている。
なにごとでもそうだが、ものの妙を識り、ものを生かすことが肝要である。
食通
ある日、山荘を訪れた黒田初子さん(料理研究家)が、土産に持って来たチーズを、私がよろこんだので、別れる時、
「家にまだたくさんございますから、帰ったらお送りしましょう」
と、言ったので、
「あなたは幼稚だ。自分が星岡茶寮をやっていた時、お客さんに出したものがとても気に入られ、もう少しないかと言われると、台所には腐るほど山と積んであっても、残念ながら、もうございません、と答えていた。