Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

ja-reading.com

Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lee 新書太閤記 (しんしょたいこうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 187.841 caracteres · 376 pantallas

Aozora Bunko

(おん身を、父とも思うぞ)

とまで、いった人である。

その義昭が、なぜ? どうして? ――人の想像もつかない所に、いつも人の表裏は潜んでいる。

性格的にも、義昭と信長とは合わなかった。育ちも違う。信念も違う。

救われた当座こそ、義昭は恩人として、信長に接していたが、将軍家という席に温まると、何かにつけて、

「野人は困る」

と、信長を忌むようになった。うるさくなった。なければと厭う存在になった。――自分の勢威を凌駕する邪魔物と敵視するようになった。

けれど、それを表面化して、信長と争うほどの勇気もない。彼の智謀は、極めて陰性であった。――信長の陽性に対して、義昭の陰性は、飽くまで執拗に、飽くまで秘密に策されていた。

「……そうか。顕如上人にも、お憤りとあるか。さもあろうさもあろう。信長の人もなげな専横跋扈、いかに御門跡とて、お怒りは当然じゃ。――この義昭とても」

今日も。

彼のいる二条殿の帳台奥深い辺りには、石山本願寺の使僧がさっきから密かに目通りを乞うて、何やら小声ではなしこんでいた。

「以上。……お耳へまで達したことは、極々、内密の儀にござりますれば、そのおつもりで。