Clásicos japoneses con furigana
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Lee 新書太閤記 (しんしょたいこうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 180.256 caracteres · 361 pantallas
何を云い出されるかと、内心惧れおののいていた。
いくら山を検分しても、立木の数など、素人に分るものでないし、実際にまた、これまでの炭薪奉行は、台帳に書いてある数量をそのまま、鵜のみにしていたものだが、こんどの新奉行は、その手に乗らなかった。
「商人ども」
「へい……」
「この台帳の数と、実際の木の数とは、だいぶ違うではないか」
「……はあ」
「はあではない。これは如何なるわけだ。その方どもは、多年の御恩顧を、ありがたいとは思わず、かえって利に狎れて、御領主を欺き奉り、かような嘘を書き上げて、暴利をむさぼりおったな」
「……め。滅相もない」
「然らば、何でこのように数が違うのか。このままの数で炭薪をお納めするからには、御納庫になる品も、百石の炭は六、七十石、千石の炭薪は、実際には六、七百石しかお納めいたさぬのであろうが」
「いえ、なかなか、そのような理では」
「だまれ。多年山より炭薪を伐り出して職とするその方どもが、かような大きな眼違いをする筈はない。心得て致したとあれば、奉行を欺き、御領主の国費を騙り取った大罪と申さねばならぬ」
「恐れ入りました」
「一同の家財を没収し、断罪にしてもよいところだが、今までの役人方の手落ちもある。