Clásicos japoneses con furigana
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しんぱん ほうろうき
新版 放浪記
林 芙美子
Lee 新版 放浪記 (しんぱん ほうろうき) de 林 芙美子 (はやしふみこ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 247.330 caracteres · 497 pantallas
このひとと一緒になったところで、私はすぐ別れてしまうに違いない。ヨシツネさんは平和なひとだ。
(十二月×日)
歳末売出しの景気だけは馬鹿にそうぞうしい。――私はやっと客の前へ出るようになった。チップはかなりあるけれど、時々女たちに意地悪をされて取られてしまう事もある。ヨシツネさんが云った。
「お前、馬鹿に本を読むのが好きだな。あんまり読むと近眼になるよ」
私はおかしくて仕方がない。もう、とっくに近眼になっているのだもの。稲毛のお芳さんから手紙。思わしくないので、正月前に、また東京へ戻りたい由。子供は風邪ばかり引いて、百日咳のひどいのにかかっている。お芳さんは大工さんと夫婦になる由なり。どうにもくってゆけないので、連子でいいと云われたのを倖い、大工さんと一緒になって住むから、勉強するのだったら、一部屋位は貸して上げると景気のいい話だ。
私は、正月には野村さんのところへ行きたい。野村さんは、早く一緒になろうと云ってくれている。あのひとも貧乏な詩人。
ここで始めて紫めいせんを二反買う。金五円也。暮までには、裾まわしと、羽織の裏が買えそうだ。
今日は髪結さんのかえり、ヨシツネさんに逢った。