Clásicos japoneses con furigana
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しんぱん ほうろうき
新版 放浪記
林 芙美子
Lee 新版 放浪記 (しんぱん ほうろうき) de 林 芙美子 (はやしふみこ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 247.330 caracteres · 497 pantallas
暑い街の反射で汗びっしょりになって、賑やかな街に出る。狭い商店街の通りには天幕がずっと張り渡されて、昏い涼しい影をつくっていた。どの店も奥深い感じなり。青木と云う西洋食器店を何となく探してみる。転落して無一文となり果てた級友の訪問ぐらい迷惑な事はあるまいと思える。
ふっと、青木と云うハイカラな西洋食器店をみつけた。暫く陳列の前に立って、コオヒイ茶碗や、アヒルの灰皿や、スカートを拡げた西洋人形の辛子入れなぞを眺めている。緑のペンキ塗りの陳列のなかのぴかぴか光る金色、赤、コバルト、陶の涼しさ。メリンスの着物に白いエプロンをした美しい子供が店さきに出て来たので、中根慶子さんはいますかと聞いてみる。
子供はすぐ奥へはいって行った。私は陳列の硝子に顔をうつしてみる。水の底の昏い皿の上に私のむくんだ顔がのっている。髪はちぢれた耳かくし。おお暑い、暑いだ。水車の音が耳に来る。洗いざらした鳴戸ちぢみの飛白。袂はよれよれでござんす。帯は赤と白のナッセンのメリンス。洗うと毛羽だってむくむくと溶けてしまいそうな安物。足袋と下駄は英子さんに大阪の梅田駅で貰ったもの。
中根さん出て来るなり、ンまアと云って驚く。