Clásicos japoneses con furigana
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いちかわくめはち
新編 近代美人伝 (下)
長谷川 時雨
Lee 新編 近代美人伝 (下) (いちかわくめはち) de 長谷川 時雨 (はせがわしぐれ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 138.172 caracteres · 277 pantallas
「お、どうして分りました。」
モルガンは隔てなく、椅子を近づけていった。
「お察しの通り、あの老婦人、マッケイのお母さんです。僕を厭った夫人です。」
エール大学の学生の時分から、思いあっていて、紐育モルガン銀行に勤めたのも、マーガレット・マッケイ嬢と婚約のためといってもよいほど急いだのだ。
「変ね、あなたが、お遊びになったからって、お母さんが破棄なすったのですって?」
日本の芸者お雪には、青年で、金持ちの息子が、すこしやそっと遊興したからって、思いあった娘をやらないなんという母親があるかしらとわからなかった。その時も、まだもっと、他の理由があるのではないかと、うなずけない気持ちだった。
「そんなことは、みんな、口実に過ぎない。」
と、モルガンはお雪の肩に手をおいた。
「フランスへ行って住まおう、あっちの館は好いよ、静かで――」
モルガンが父母と住んだ、壮麗な館は、レックスにあったが、彼は新妻と暮すには、パリが好いと言った。
「アメリカでは、仏教――お釈迦さまの教えは異教というのです。着物を着ている女は、異教徒だとやかましい。」
それもお雪には、わかったような解らない、のみ込みかねたものだった。