Clásicos japoneses con furigana
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うつりが
日本の文学 8 田山花袋 岩野泡鳴 近松秋江
近松 秋江
Lee 日本の文学 8 田山花袋 岩野泡鳴 近松秋江 (うつりが) de 近松 秋江 (ちかまつしゅうこう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 152.306 caracteres · 300 pantallas
それとも君の好きな柳沢さん?」
「うむ、柳沢さんなんか来るものですか。……よく酒を飲む客。一昨日から芸者を上げて騒いでいるの」
そういうところを見ればなるほど柳沢らしくはない。
「そうか。……まあそんなことはどうでもいいとして、この間私の家へ来た時から私には君の心はよく分ったから、とにかく私が君のところにやっている手紙だけそっくり皆な私に返してくれたまえ。君からもらった手紙も私はこうして皆な持って来ているから。君の方から返してくれれば私の方からも皆な返すから……」
そういって私は懐中から、ちょうど折よく持ち合わしていた紫めりんすの風呂敷の畳んだのを取り出して、
「これこのとおり君の手紙は持っている。私のさえ返してもらえばその時これも返すから」
「私、ここにあなたの手紙なんか持って来ていないもの」
「だから今というんじゃない。君がも一度よく考えて見て、私の方に来てくれるのが厭ならば、その手紙は私の方に返して欲しいというんだ。君は柳沢さんの方にゆくんだろう」
「そりゃ考えて見るけれど、私、柳沢さんなんか、あなたの友達に身を任すなんてそんなことをする気遣いはない」